不動産の相続登記
- 2016/10/31
- 2019/3/26
不動産の相続と名義変更
不動産の相続としては、家やマンション・アパート・別荘などの建物と、実家の底地・山林・畑・田んぼなどの土地に分けられます。
不動産を所有している人が亡くなった場合、不動産の名義変更を行います。
不動産の名義変更は、物件の管轄する法務局に、不動産の所有権移転登記(いわゆる相続登記)を申請します。
不動産の相続登記は、司法書士が専門家として手続きを行っています。
相続登記の期限
不動産の相続登記は、いつまでにやらないと罰則があるというような期限はなく、申請の義務もありません。
しかし、不動産の名義が故人のままにしておくと、相続人が不動産を売却する時や、不動産を担保にお金を借りることもできません。
また相続した不動産の名前を変更して、所有権を確定しておかないと将来的に複数の相続人が争う原因になります。
不動産の名義変更をする時には、相続人全員の協力が必要になるため、相続人の数が増えると話がまとまりにくくなります。
長年放置しているケースでのご相談もありますが、相続人の特定や調整に長期の時間がかかり、手続きの費用も膨大になってきますので、早めに相続登記を行うことをおすすめします。
相続登記の流れ
相続登記を行う前提として、まずは被相続人の出生から死亡までの戸籍を集め、相続人を確定します。
そして、相続人全員で誰がどの不動産を相続するかを話し合う遺産分割協議を行う必要があります。
相続人が一人でも異議を唱えれば相続登記の手続きはできず、遺産分割協議は相続人全員の合意がなければなりません。
話がまとまってからは、遺産分割協議書を作ってそれに相続人全員の署名と押印をします。
そして、戸籍などの他に必要な書類を揃えて相続登記申請書を作成して、法務局へ相続登記申請を行います。
相続登記は自分でできる?
平日に休みが取れる方は、役所や法務局に相談しながら自分で行うこともできますが、各所に複数回足を運んで手続きを行うことになることがほとんどですので、割に合わないと考える方が大半です。
また、手続きのやり方を間違えてしまい、共有名義で相続の登記をしたはずなのに、一部の相続人の権利証が作られないというリスクもあります(権利証である登記識別情報通知書は、共有の場合はそれぞれに発行されます)。
相続登記は、登記の専門家である司法書士に頼んだほうが迅速に正確に完了できます。
相続登記の評価額と登録免許税
相続登記の登録免許税は、相続の手続きをする不動産の評価額の0.4パーセントになります。つまり、評価額に対して4/1000です。
1000万円の土地であれば、1000万円×0.4パーセントで4万円が登録免許税の価格になります。
固定資産税評価額は市町村が決定し、評価額は毎年変化するので登録免許税の価格も変わってきます。
不動産の評価額を知りたい時には、役所の資産税課にある台帳の写しを見るか、毎年の固定資産税の納税通知書に書かれている評価額の項目を見ればわかりますので、ご確認ください。
相続登記の費用
相続登記の手続きにかかる費用は、役所で取得する戸籍謄本・住民票などの取得実費や、法務局での相続登記申請に必要な登録免許税、司法書士への相続手続き手数料などが必要となります。
相続手続き費用の詳細は、相続料金プランのページをご覧ください。
無料でのお見積りも可能ですので、ご不明な点やお見積りは、お気軽にご相談ください。
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※日本司法書士連合会WEBサイトより引用