名古屋市中村区でのご相談:相続放棄事例解説のご紹介
- 相続手続き(遺産分割・預貯金・不動産)
- 2022/8/12
- 2023/4/26
中村区の相続放棄事例:『ダイの大冒険』に見立てての解説
名古屋市中村区での相続放棄のご相談事例の紹介です。なじみやすく、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の登場人物に見立てての事例解説をしたいと思います。
相談内容:孫の負債の相続放棄
相談者は、名古屋市中村区内に在住する70歳代の男性(以後、ブラスという)。ある日突然行政機関から、『滞納している住民税を払ってください。』という内容の書面が届きました。何かのいたずらかとも思ったそうですが、行政機関からの案内であること、期日内に支払いがなかった場合ブラスさんの個人の財産を差し押さえるという内容が記載されていたため、致し方なく書面の請求に応じたそうです。
その後情報を整理していくと、本件債務はブラスさんの孫(以後、ダイという)が滞納していたものであること、ダイさん自身が既に死亡していたこと、ダイさんの両親が死亡しているもしくは相続放棄していたことによりブラスさんに順番が回ってきた正式な債務 (行政機関からの請求は正しいものであった) であることがわかりました。また加えて、ダイさんには他にも債務(簡単にいうと借金など)があり、ブラスさんも相続放棄をする意向が固まり、その後の対応について当方と打ち合わせを行っていくことになりました。
今回の相続放棄相談事例の肝心の部分
今回のご相談については、相続放棄一択でのお話しでした。よって、相続放棄手続を行う 上で下記要件を満たすことが必要となります。
『相続放棄の要件』
- (1)相続放棄の申述が法定期間内にされたこと 。
- (2)法定単純承認の事由がないこと …の2つが最低でも必要。
*(2)については法定単純承認に該当するような行動を行ってしまっている場合も多々あるので、特に注意が必要です。
上記の要件に照らし合わせ今回のブラスさんの事例を検証すると、理由はともかくとして、ブラスさんが行ったダイさんの滞納していた住民税の支払いが大きな問題点でした。
状況を確認した所、ブラスさんは本件の支払いについては自己の財産から支払ったとのことだったので上記(2)の要件は満たしていると判断し、相続放棄の対応をすることができました。ただ、万が一これがダイさんの相続財産などから支払ってしまっていた場合は要件欠格となり、放棄をすることができなかった可能性があります。
このように、相続放棄をする上で要件を満たしているかそうでないかが非常に重要な論点となるので、相続放棄の選択肢がある場合は、特に慎重な行動が求められるので注意が必要です。
法定単純承認とは
参考までに法定単純承認についてどのようなことが該当するのか下記に参考条文などを記載します。
- 第921条 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
- 一、相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第602条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
⇒簡単に言うと、相続財産に手を付けてはいけないということです。 - 二、相続人が第915条第1項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。
⇒簡単に言うと、期限を過ぎてしまうとダメということです。 - 三、相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。
⇒簡単に言うと、放棄の申述の際に事実を隠してはダメということと、相続放棄の手続きが終わった後も相続財産に手を付けてはいけないということです。※条文引用元:法令リード
相続放棄の手続きについてのまとめ
相続放棄をする際に、あまり一般的には知られていない条件的なものが細かくあります。
「放棄の申述くらいなら自分で対応する!」という方は割と多いのですが、相続放棄という手続きは、どちらかというと申述よりも単純承認に該当するかしないかを検証・判断しながら対応していくことが非常に難しい部分だと言えます。
単純承認に該当する行為だと知らずにうっかりとその行為を行ってしまうと、相続放棄ができなかったり、相続放棄自体がリセットされてしまうこともあり得ます。
世間一般的によく浸透している部分(期限がある、家庭裁判所に申述を行う、など)もあれば、今回記載したようなあまり浸透していない部分(単純承認に該当すると放棄の手続きに大きな影響がある、相続財産の中に不動産があると放棄後についても最低限の管理責任が残る、など)も多くあります。
また、相続放棄をする上でお亡くなりになった方との関係が遠い位置にあり過ぎて、財産状況がプラスなのかマイナスなのかまったくわからず判断に困るというケースも多いのが実情です。
それらの事情をまとめると、相続放棄について検討をし出したタイミングで、専門家に相談しながら慎重に進めていくことをお勧めします。
名古屋相続相談所では、「相続放棄」手続きの対応含め、相続に伴うご相談について先の事例以外にも対応した実績・ノウハウが多々あります。もしこの記事をお読みいただき、少しでも引っかかることがある方は、一度お話をお聞かせください。もしかしたら解決するためのご協力ができるかもしれません。初回相談は無料なので、気軽にお越しいただければと思います。
スタッフ一同、『アバンストラッシュ』で皆様のお悩みを解消できればと思っております。
…それでは、実際の事例を元に、相続放棄についての相談・解決事例のご紹介でした。 最後までお読みいただきありがとうございました。
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