公正証書遺言の作成
- 2018/4/13
- 2018/9/27
遺言を公正証書で作成する流れ
公正証書で遺言を作成したい場合の手続きの流れや、必要書類、遺言に立会いをする証人について、ご案内いたします。
公正証書遺言の作成の流れ
公正証書遺言の作成は、下記の手順にて手続きを進めていきます。
1.遺言作成のご相談
まずは、司法書士・行政書士が相談を受け、どのように財産分与をしたいか、誰のために遺言を作るのかなど、ご本人様のお考えや思いをお聞きしていきます。
お聞き取りする中で、遺言書作成だけでなく、生前に行なうべき他の相続対策(任意後見、相続税の試算、権利関係の整理、預貯金・不動産等の財産の整理、生前贈与、生命保険の見直し、遺留分対策など)があることに気づかれる方も多くいらっしゃいます。必要に応じて、遺言だけでない相続対策についても一緒に相談いたします。
2.遺言の文案作成
「誰に、何を相続(遺贈)させる」のか、どのように財産分与を行いたいか、具体的な内容を確認させていただきながら、公証役場に提出する遺言書の文案を作成させていただきます。
3.遺言内容の詰め
上記2で作成した遺言書の文案と必要書類等を公証役場に提出し、事前に公証人と遺言書の内容について、遺言の細かな文言を詰め、法的に問題なく、間違いのないものに仕上げて行きます。
4.公証役場の調整
遺言書の文案が完成し、内容についての構成が完了したら、公証役場での最終確認と読み合わせ、署名押印等を行う日時を決めます。
5.遺言公正証書の完成
公正証書遺言作成の当日は、当事務所から2名の証人が公証役場で立ち会います。
(証人は、当事務所から手配いたします)
当日、ご本人様と2名の証人が署名押印することで、公正証書遺言が完成します。
原本は公証役場で保管され、公正証書遺言の正本、謄本を持ち帰ることになります。
公正証書遺言の必要書類
公正証書遺言の作成で必要となる書類等は次の通りです。
- 遺言者本人の実印と印鑑登録証明書
- 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本
- 財産を相続人以外の人に遺贈する場合には、その人の住民票
- 遺言財産の資料
- 証人予定者(2名)の免許証のコピー等(名前、住所、生年月日の記載のあるもの)
遺言する財産の資料
遺言したい相続財産の資料としては、以下の物が挙げられます。
- 不動産がある場合は、不動産登記簿謄本と固定資産税評価証明書(名寄帳)
- 自動車の場合は、車検証・査定書
- 預貯金の場合は、通帳コピー
- 株式や有価証券の場合は、証券または証券番号と残高の記載された証明書
- その他の財産資料
これらの資料は、たとえば不動産の登記情報など必要に応じて、当事務所にて取得することもできます。
公証役場での作成と証人
公正証書遺言を作成する当日は、本人と証人2名が公証役場に赴きます。
本人が公証役場に行けない場合は、自宅や病院、介護施設等に公証人と書記、証人が出張します。
(本人の家族等、関係者も同行できますが、作成時は原則としてその場に同席できません。)
公証役場での作成の流れ
作成時は、本人と証人2名の前で公証人が遺言の内容を読み上げます。
内容に問題がなければ、本人と証人2名が証書に署名・押印します(本人は実印、証人2名は認印可)。
なお、寝たきりでペンが握れない等、本人がどうしても署名できない場合は、公証人による代筆(代署)も可能です。
これで無事、公正証書遺言が完成します。原本は公証役場が保管し、正本と謄本が本人に手渡されます。
公正証書遺言の証人について
遺言書の作成については、利害関係がある人など、証人になれない人もいますので、事前に確認しておきましょう。
通常は、当事務所から2名の証人が立会いさせていただきます。
証人になれない人
- 未成年者
- 相続人となる予定の人(推定相続人)
- 相続人となる予定の人の配偶者や直系血族
- 公証人の配偶者や四親等内の親族、公証役場の書記官や従業員
- 遺言書の内容が理解できない人
名古屋の公正証書遺言の作成
名古屋や名古屋近郊の方が遺言を作成する場合は、ご自宅に近い公証役場や、交通アクセスに便利な公証役場を選んでいただくことができます。
- 葵町公証役場
- 熱田公証役場
- 名古屋駅前公証役場
- 豊田公証役場
公正証書遺言の作成につきましては、お気軽にご相談ください。