デジタル遺品の整理とデジタル遺言
- 2017/2/15
- 2018/9/6
デジタル遺品とは
相続財産、遺品についての問題は、昔からあるものですが、近年新たな問題となるのが「デジタル遺品」の存在です。
デジタル遺品とは、亡くなられた方のパソコンやスマートフォンに残されたデータ、インターネットで取引されている財産などのことをいいます。
具体的なものとしては、パソコンに残された写真、管理していたホームページやブログ、SNSアカウント、財産的なものでいえばインターネットバンキングの預金、電子化された株券などがそれに充たります。
日常パソコンを使用している人にとって、デジタル遺品は何かしらあるのではないでしょうか。
デジタル遺品整理の注意点
デジタル遺品で特に注意しなければならないのが、故人がインターネットで株の取引、FX(外国為替取引)などをやっている場合です。
信用取引、FXはハイリスクな一面があるため、一瞬にして資産が失われ、多額な負債を抱える可能性があります。
最悪なケースでは、本人が亡くなった後も取引が継続されたため、負債が膨らみ1000万円以上の請求が家族にされるという事例もあります。
これらはパソコン上で行われているため、通常の遺品整理をしていても見つかりにくく、気づいてもすぐに解約の手続きができない場合もあるので、もしこういった取引をされているのであれば、ご家族に知らせておくことが必要です。
デジタル遺品の探し方
また、デジタル遺品の整理の際は、インターネット証券などの証券会社と思われるようなところから、郵便物が届いていないか、株式や投資信託に関する書類がないかなどを重点的に注意して見てみるようにしてください。
たとえば、
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
- 松井証券
- GMOクリック証券
- 外為どっとコム
- 外為オンライン
- YJFX(ワイジェイFX)
- ヒロセ通商(LIONFX)
といった証券会社から封筒や書類があれば、問い合わせをして、被相続人が行っている取引がないか確認をするようにしましょう。
デジタル遺品についての遺言・エンディングノート
デジタル遺品について、ご家族への知らせ方としては、デジタル遺品の整理についての遺言、いわば「デジタル遺言」を遺すという方法があります。
デジタル遺言書の内容は、パソコンのパスワード、インターネット上で取引を行っている口座のIDやパスワード、SNSのアカウント、管理しているWebアドレスなど、デジタル遺品の内容、またそれを解約するために必要な情報を記載しておきます。
デジタル遺言や、これらの事項を記載したエンディングノートを残しておくことにより、ご家族はデジタル遺品の内容を知り、その相続手続きや解約手続きを速やかに行うことができるのです。
デジタル遺品や相続のお問い合わせ
情報や財産をパソコンで管理することは、今や当たり前に行われていることです。
そのため、相続対策も今のライフスタイルに合わせた手続きが必要になってきます。
デジタル遺品に関するご相談、その他相続に関するご相談は、名古屋相続相談所までお問い合わせください。
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